全国隔離措置 前夜のダオタン通り ハノイ全国隔離措置 前夜のダオタン通り ハノイ

もくじ

ベトナムの新型コロナウイルス感染状況

ベトナムでは3月半ばから欧米から帰国したベトナム人や外国人経由などから新型コロナウイルス感染がさらに広がり、国内に不安が広がっています。ベトナム政府は4月1日から15日間の「全国隔離措置」の指示があり、現在街に人がほとんどあるいていません。ベトナムの新型コロナウイルス感染者は4月8日まで合計251名と発表されています。

ベトナムの全国隔離措置とは?

ベトナムは都市封鎖ではなく、「全国隔離措置」を適用した。これは
都市封鎖ではないという。で全国隔離措置では具体的にはどういう事をするのか?行政区間の互いを隔離する、公共の場に3人以上で集まることを一切禁止、 必要不可欠な商品・サービスを取り扱う施設・工場で働いている場合などを除く食品・医薬品の購入以外での全国民の外出自粛、コミュニケーションをする場合は2mの距離を保つことなどがある。

4月1日から全国隔離措置を適用、公共の場で3人以上の集まり禁止

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行がベトナム国内でも拡大する中、グエン・スアン・フック首相は、4月1日からの15日間に全ての世帯および行政区を対象とした「全国隔離措置」を適用するよう指示した。
これによるとベトナム国内の全ての世帯および全レベルの行政区(村落、村、郡、市・省)は原則として、それぞれに別れて互いを隔離しなければならない。これに加え、感染の更なる拡大を抑えるため、公共の場に3人以上で集まることを一切禁止する。公的機関および組織では、機密情報の処理や必需品の確保などを担当する人材を除き、労働者全員に対して自宅勤務制度を適用する。公的セクター以外の企業については、自宅勤務制度の適用を義務付けておらず、経営者の判断に委ねるが、経営者が責任を持って職場の安全対策に取り組み、労働者の健康を確保しなければならない。また工場では、規定に従って安全とされる距離を確保し、マスク着用や消毒を徹底する必要がある。全国民には外出を自粛することが求められ、食料品や医薬品の購入、病気や怪我など救急の場合、または必要不可欠な商品・サービスを取り扱う施設・工場で働いている場合などを除き、極力外出を控えなければならない。また、互いにコミュニケーションが必要な場合は2m以上の距離を保たなければならない。なお、今回の措置についてマイ・ティエン・ズン政府官房長官は、「都市封鎖ではない」と強調する一方で、「感染が広範囲で拡大すれば、より厳しい措置に踏み切る」と語った。 ベトナム総合情報サイトVIETJO [ベトジョー] から引用

3月31日 全国隔離措置について在ベトナム日本国大使館からメールが届く。

外務省が国外渡航者向けに発信している海外安全情報配信サービス・アプリ「たびレジ」に登録すると渡航先の日本大使館から緊急情報や安全情報が配信されます。筆者のメールにもたびレジ経由で在ベトナム日本国大使館から全国隔離措置について2通のメールが届きました。

1通目のメール

ベトナム国内における新型コロナウイルス関連発表(続報) 3月31日(火) 16:12

●31日,ベトナム政府は,首相指示第16号を発出しました。主
な内容は以下のとおりであり,邦人のみなさまにおかれましては,
その内容にご留意ください(同指示の詳細は,以下2参照)。
1.2020年4月1日0時から15日間、全国規模の社会隔離を
実施する。
(1)全ての国民は自宅に待機する。
(2)(a)食料、食品、薬品の調達や救急の目的、(b)必需品
、必需サービスを生産・提供する企業・工場で働く目的、及び(
c)その他の緊急の場合等、本当に必要な場合に限って外出するよ
う求める。
(3)接触する際2メートル以上の間隔を保つ。会社、学校、病院
の外部や公共の場所において3人以上で集まらない。
(4)企業、生産事業所、商品・サービス提供事業所の長は,それ
ぞれにおいて,感染症対策の実施、従業員の健康・安全の確保に責
任を持つ。
2.交通運輸省、各省市の人民委員会は,原則として公共交通手段
による旅客運搬を停止する。
3.2020年4月1日0時(深夜)から,ラオスとカンボジア国
境を往来するメインゲート,サブゲートを一時停止する。
●なお,マイ・ティエン・ズン官房長官は,報道機関のインタビュ
ーに対し,「国営企業以外の企業については,企業の長は,ウイル
ス蔓延の状況に基づき,引続き社員に出勤をさせるか否かを自ら決
めて良い。しかし,政府が出した対策を適応する責任は負う。
政府としては,ITを駆使して可能な限り自宅で勤務させることを
奨励する。」と回答しています。

1 ベトナムにおける感染状況
ベトナム保健省の発表によれば,3月31日午前9時30分現在に
おけるベトナム国内での新型コロナウイルスの陽性事例は計204
名(うち55名は治癒)です。

2 首相指示第16号の内容(当館にて仮訳したもの。)
1.2020年4月1日0時から15日間、全国規模の社会隔離を
実施する。原則として、世帯と世帯、村と村、郡と郡、県と県、
省と省の間の隔離を実施し、工場や生産会社では規定に従って安全
間隔を確保し、マスク着用、消毒を実施すること。
全ての国民は自宅に待機し、食料、食品、薬品の調達や救急の目的
、業務休止・閉店の対象ではない必需品、必需サービスを生産・
提供する企業・工場で働く目的及びその他の緊急の場合等、真に必
要な場合に限って,外出するよう求める。接触する際2メートル以
上の間隔を保ち、会社、学校、病院の外部や公共の場所において3
人以上で集まらない規則を厳格に履行する。
首相は,全国民に対し、感染症防止の要件、対策を自主的に実施し
、自主的医療申告を積極的に実施するとともに、自分と家族を守る
ための対策を十分に実施し、当局及びコミュニティが行う感染防止
対策に責任を持って参加するよう要請する。企業、生産事業所、
商品・サービス提供事業所の長は,それぞれにおいて,感染症対策
の実施、従業員の健康・安全の確保に責任を持つ。

2.保健省、公安省、ハノイ市人民委員会、ホーチミン市人民委員
会は毅然とした姿勢で可及的速やかに、各種リソースを総動員して
、あらゆる対策でハノイ市のバクマイ病院及びホーチミン市のBU
DDHAバーにおける集団感染を徹底処理し、一刻も早く感染者と
接触歴がある人、感染のリスクがある人、集団感染源へのアクセス
歴がある人を追跡し、適切な措置をとり、集団感染源へのアクセス
歴がある人に対し医療申告、テスト検査を受けるために当局に連絡
するよう引き続き呼びかける。公安省に対し、保健当局と連携し、
チュオンシン会社の各種活動と関連し、感染のリスクがある人を全
員リストアップし、感染源を迅速かつ徹底的に処理するために医療
観察、監視、隔離を行うよう要請する。
上記任務の実施にあたり、関係各省・市の人民委員会は各省及び同
2市と緊密な連携をとる。2020年3月12日からバクマイ病院
にアクセスしたことがある人に対し、自宅隔離、医療申告をさせ、
必要な場合に分類、検査、集団隔離を行う。草の根レベルの政府機
関が各世帯における密接な監視を行う。
公安省と省レベルの人民委員会は,2020年3月8日以降に入国
し、隔離の対象となっていない人のスクリーニング、医療検査、健
康状況の確認を引き続き至急に実施し、直接接触者・濃厚接触者を
リストアップ・分類し、適切な隔離措置(集団隔離、自宅隔離、
宿泊施設隔離等)を取る。

3.政府機関、部隊は,幹部、公務員、準公務員に対し、ITを活
用して在宅勤務させるよう調整する。戦闘即応任務に当たる部隊、
機関の当直当番、必需品・必需サービスを提供する部門、緊密書簡
の取り扱いやその他の要請に応じる不可欠な任務を遂行する者に限
り,勤務先で勤務する。勤務先での感染症防止規定を厳格に履行し
なかったために幹部、従業員の感染を発生させた場合,
その機関の長は責任を取る。

4.交通運輸省、各省市の人民委員会は,原則として公共交通手段
による旅客運搬を停止するよう指示する。但し、
公務に係る理由による特別な場合や、食料、食品、必需品、企業の
従業員・専門家の送迎バス、生産原料運搬車を除き、一つの場所、
地域から違う場所、地域への移動を最大限に制限し、感染地域から
その他地域への移動を停止する。

5.保健省に対して,以下のことを命じた。
a)病院での院内感染を避けるために、厳格な手順と管理を実施す
る;患者、その家族、介護者を厳格に管理し、
医療申告を義務付ける;一人の患者に1人の介護者のみを認める;
医療施設での患者のお見舞いを停止する。患者の受け入れには厳格
なルールを規定し、感染した個人が病院全体の運営に影響を与えな
いように、病院に対して指示する。
b)医療機器、特に人工呼吸器、モニター、輸液ポンプ、透析装置
を国内で製造している企業を支援するための制度、政策を具体的に
提案し、チン・ディン・ズン副首相に報告する。
c)2020年3月31日の午後に、流行の緊急事態に対する計画
、シナリオ、および緊急対応の可能性を首相に報告する。
d)対策指導委員会と保健省の要請により、バックマイ病院(ハノ
イ)での診療の継続を組織し、整理し、職員、医療従事者、国民の
安全を確保する。
e)ハノイ市人民委員会の提案事項を検討・処理し、ハノイでの流
行防止対策を支援し実施するための良い環境を整備する。

6.保健省は、各地域での陽性症例の検査結果を取りまとめて、定
期的に1日2回公表し、正確性を確保する。

7.2020年4月1日0時(深夜)から,ラオスとカンボジア国
境を往来するメインゲート及びサブゲートを一時停止する。陸上国
境上の国際ゲートにおける入国を厳しく監査し,ラオス,カンボジ
アから入国するすべての者は14日間隔離されなければならない。

8.国防省は,各集中隔離施設の運営,調整,拡大を指導し,新た
に隔離する者と隔離中の者を明確に分類することで交差感染を防止
し,国境沿いの小道の管理を強化する。

9. 公安省は,特に農村地域において,安全秩序の維持,犯罪防止を強
化する。

10. 財政省は,税関総局に対して,布マスク輸出の障壁の解決を指導し
,各保険会社に対して,COVID-
19に関連した保険プランを紹介,実施しないよう要求する。

11. 各省庁,地方,報道機関は,人民の健康を確保するという方針を支
持する報道,発信を促進し,混乱や誤解を招く報道を行ったいくつ
かの機関は訂正する。感染防止の責任を有する者は,人民の中で混
乱を招く発言をしない。

12. 商工省,各地方人民委員会は,人民のために必要な商品,食料,食
糧を確保する。

(連絡先)
在ベトナム日本国大使館 電話番号:+84-24-3846-3000

在ベトナム日本国大使館からのemailから引用

在ベトナム日本国大使館からの2通目のメール

 在ベトナム日本国大使館 2020/03/31 20:00

●先ほどお知らせした首相指示第16号に関し、報道によれば,ズ
ン官房長官は、記者の取材に対し、同指示の内容について概要以下
のとおり説明しています。在留邦人の皆様におかれましては,
ご留意ください。
・社会隔離は,いくつかの国が行っているような国家封鎖ではない
。これは禁止命令ではなく、政府指導者によって発出された勧告、
制限、要請である。
・感染状況が複雑に変化しているのに封鎖命令を出さないのは,現
在,政府が状況をコントロールできており、生活、生産、経済、社
会面での環境を確保する必要があるため。感染が発生していない省
や感染をコントロールできている省もあることから、
このように状況をコントロールできる場合には,拙速に封鎖しない
方が良い。
・政府は,工場の稼働を許可するが、ITを活用できる政府行政機
関や企業の職員については,在宅勤務を要請する。もし,
職員の集合が発生したり,COVID19感染者が発生した場合に
は,当該組織の長は責任を負わなければならない。工場では、1名
でも感染者が発生したら、感染防止のために、直ちに工場を閉鎖し
なければならない。
・職場、病院、学校の外部、公共の場において3名以上集ってはい
けないという要請は、4日前に10名以上集らないように要請した
のより強い。全ての国民に対して,
4日前とは状況が異なっているため,このピーク時期には自宅待機
し,外出や大勢での集まりを制限するよう伝える。
・もし,この機会を逃せば,「ゴールデンタイム」のチャンスを逃
し,状況はより複雑化し,より大きな困難に直面することになるだ
ろう。国民,企業にとっては困難や不自由なこともあると思うが,
全ての事項について守ってほしい。感染症対策には,中央から地方
に至るまで,あらゆるレベルでの一斉の行動,国民の力を合わせる
ことが必要である。 在ベトナム日本国大使館からのemailから引用

全国隔離措置前夜。ハノイの街はすでにひっそりしていた。

全国隔離措置の前夜だけど、用事があり自転車で外へ出た。いつもカフェや食堂、服屋賑わっている通りだけど、シャッターが閉まり人は、ジョギングをしているベトナム人女性一人だけ。通りは暗くちょっと怖い雰囲気でした。

全国隔離措置前夜のハノイの様子 [画像]

全国隔離措置前夜。ハノイの街はすでにひっそりしていた。
全国隔離措置の前夜だけど、用事があり自転車で外へ出た。いつもカフェや食堂、服屋賑わっている通りだけど、シャッターが閉まり人は、ジョギングをしているベトナム人女性一人だけ。通りは暗くちょっと怖い雰囲気でした。

全国隔離措置 前夜のダオタン通り ハノイ
夜7時頃のダオタン通り。
いつもはレストランやビアホイで賑わってダオタン通りが、今日は数人が歩いているだけ。お店は開いていません。

全国隔離措置 前夜のダオタン通り ハノイ
バイクや車もまばらです。普段の1/4ぐらい?

全国隔離措置 前夜のダオタン通り ハノイ
唯一開いていたのが、コンビニ「サークルK」。日本でサークルKは撤退していますが、ハノイには多いです。fakeじゃないですよ笑。

全国隔離措置 前夜のダオタン通り ハノイ
COVID-19 新型コロナウイルスに勝とう、ベトナム!
ベトナムにはこのようなビルの壁面がすべて電光モニターになっているビルが多くあります。とても迫力があります。

今後ベトナムに住んでいる日本人がすべきこと

全国隔離が終わる4月15日までこんな日が続くのか。さらに長くなるかもしれないし。これからどうなるのかな。授業はすべてオンラインに変わり、教室での授業はゼロ。今自分が出来ることはstay home,save lives. 家にいて自分の 健康を維持する事が世界を救うと考えて、前向きに自宅アパート内での生活を楽しむ事だろう。

投稿者 ヨシヒロミウラ

在越ライター。 2017年国際交流基金「日本語パートナーズ」としてベトナムの首都ハノイに派遣される。2018年に任期終了後し帰国するが、同年ハノイに戻る。武蔵大学経済学部経営学科卒業