報道によると、コロナ禍の中で海上運輸が困難となっている状況から、

ベトナム国有鉄道は2021年7月20日からベトナム~ベルギ―間の貨物コンテナ列車の運行を開始しています。

もくじ

輸送品・輸送経路について

輸送品は繊維・シューズ・電子機器などの商品で、この貨物列車は23個の40フィートコンテナで構成されています。

列車はハノイ市のイェンビエン国際線ターミナルを出発し、中国の鄭州(ていしゅう)市まで行き、

そこからカザフスタンを経由しベルギーに到着します。

イェンビエン駅から中国鉄道まで、列車は1,435mmのゲージで走り、カザフスタン国境駅に到着後に、

1,520mmのゲージに変わります。

その際コンテナを幅1,520mmの貨車に変更する必要がある。

そしてヨーロッパに入ると、また1,435mmのゲージの貨車に変更する。

カザフスタンからは、ロシア~ベラルーシ~ポーランド~ドイツ、そしてベルギーへと貨物列車は走ります。

鉄道輸送のメリット

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鉄道には、効率的な国際鉄道接続システムがある事や、天候に左右されにくく運行できる、リーズナブルな輸送コスト、

また環境に与える影響が少ない、という利点があります。

荷物の追跡については、まず工場で自ら輸出申告を行い、そして鉄道が国境ゲートでの輸出などの通関手続きを行い、

そして列車が中国を出発する時にコンテナにGPS追跡システムを設置しています。

現在、ベトナム国有鉄道とパートナーのヨーロッパの鉄道会社の間では、

ベトナム発で月に8本の貨物列車を運行する計画を策定しており、すでに8月3日には3本目の貨物列車が出発済みである。

貨物列車が到着するまでの推定日数は25日間です。 

ちなみに海上輸送の場合は36日程度かかるとのこと。

今後の展開

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現在、ベトナム国有鉄道は、ベトナムから中国、ロシア、中央アジア諸国、ASEAN諸国、

ヨーロッパ向けにコンテナ輸送サービスを提供していますが、

初めてのベルギーへの最初のコンテナ列車の成功で、従来のドイツ・ポーランドへの運行ルートに加え、

さらなるヨーロッパへの鉄道輸送ルートが開拓出来ると予想しているとのこと。

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GIAO THONGから引用して記事を構成しています。





投稿者 ヨシヒロミウラ

在越ライター。 2017年国際交流基金「日本語パートナーズ」としてベトナムの首都ハノイに派遣される。2018年に任期終了後し帰国するが、同年ハノイに戻る。武蔵大学経済学部経営学科卒業